物語と手をつないでく

読んだ本について書いています。海外小説が多いです。

2007-01-01から1年間の記事一覧

天使の記憶 ナンシー・ヒューストン 1988 フランス

今回の1冊は、新潮社クレストブックからの1冊です。ミステリアスな心を閉ざしたメイドと結婚したフルート奏者、そして妻はある日夫の知人の楽器修理職人と激しい恋に落ちてしまう。という帯の説明を読んだ時には、ちょっと謎解き的な要素もあるのかなと思い…

丁庄の夢 閻 連科 2006 中国

中国のエイズ村の話。政府の身勝手な対応と、農民の愚かしさが哀しい。民衆の目先の利益しか考えていないその姿が、人ごと、他人の国の事とは思えなくて怖かった。彼らを愚かなままにしておくと、楽なのはそれを統治する側だから。

オーランドー ヴァージニア・ウルフ 1928 イギリス

人間も年をとると昔を回想する事が多くなるように、この本も後半部分は回想というか心象シーンが続く。そこはちょっとつらかったけど、全体的に面白かった。一読では分からない、理解しきれない部分があるので何度か読んで見たい本。 「歓喜(エクスタシー)歓喜(エクス…