物語と手をつないでく

読んだ本について書いています。海外小説が多いです。

2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

睡蓮の教室 ルル・ワン 1997 オランダ,(中国)

中国。文革の時代を背景にした少女の話。少女が第二次成長を向える時の、自分の体を嫌だと思う気持ち、男の子を嫌う気持ち。同性を好きになる気持ち、それから、人と人の結びつき、パワーゲームの関係が描かれていると思う。蓮は、女の子らしくない、ある種…

恥辱 J.M.クッツェー 1999 南アフリカ

自己分析をしている男がいる。“他人と同居できずに、2度の離婚を経験した。自分には人がありふれてもっている情愛が欠けていると。けれども、性欲は処理したいから、娼婦を買っている。うまくいっている。けれど、そろそろ初老の域に入ってきた。かつては、…