物語と手をつないでく

読んだ本について書いています。海外小説が多いです。

2013-01-01から1年間の記事一覧

グールド鳥類画帖 リチャード・フラナガン

タスマニア、もといオーストラリアはかつてイギリスの流刑地だったそうだ。 この島の囚人だったウィリアム・ビューロー・グールドが描いた36枚の魚の絵がタスマニアの美術資料館に展示されている。それに魅せられて描かれた物語。 ごつごつした詩的な文体…

1Q84

前半は凄く面白かった。天吾君と青豆ちゃんのそれぞれの背景がわかり、青豆ちゃんが宗教団体のボスを暗殺する所まで。その後、物語は停滞する。青豆ちゃんは阿佐ヶ谷のアパートの一室に匿われて身動きしなくなり、天吾君の日常が劇的に変わることもない。そ…