2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧
エピソードの全てを回収しきれていない気はするけれど、それは処女作ということで。 読み始めたときは、話が全体として肯定の側へいくのか、否定の側へいくのかが分からず、手探りでどっちだろなーと探ってた。根底に流れているのは希望だったので読後感は良…
政治的な色っていうものは、どうしたって、その当時を生きてなければガツンと伝わってこないけれど、おもしろさは残ってく。 はちゃめちゃ。この本はハチャメチャです。悪魔によって、小市民が翻弄されていく様は映像を思い浮かべるだけで、笑ってしまう程面…
大岡さんは観察者だ。観察して観察して、なぜ米兵を殺さなかったかを見つめ、捕虜収容所の人々のチンケな性格を見つめる。そして同時に、常に客体であって主体になれない観察者の哀しみを抱えているように思う。