物語と手をつないでく

読んだ本について書いています。海外小説が多いです。

人間喜劇 ウィリアム・サロイヤン 1943 アメリカ

物語の主軸となるホーマー家の話もよいが、あいだあいだに挟まれる短い話がおもしろい。
ホーマー家の話だけを読むと道徳的な善の側面を美しく書くだけの作家のように思うかもしれないが、この村の市井の人の話と弟ユリシーズの話が挟まれていて、もっと多面的な作家だとわかる。