物語と手をつないでく

読んだ本について書いています。海外小説が多いです。

愛の続き イアン・マキューアン 1997 イギリス

上手な本。構成は考え抜かれているし、人物の心象描写は痒い所に手が届くよう。細かい心のヒダがネチネチと描かれている。そして、最終的に表面に表れる文章はここに至るまでの苦労をまったく感じさせず、ツルツルッとしてて読みやすい。
読みやすいけれど、喉越しは苦い、苦い。人間愛とかないもんね。
うまい小説ってこういう事をいうんだろーなーと思う。